まず次のものを用意してください。 私はたいていの工作器具を持っていますが、持っていない方を基準に紹介していきます。 ただし、最低限のものは揃えてください。 1 革鍔(大きくないのが個人的な好み) 2 鮫革(武道具用が入手出来なければクラフト用) 3 膠 (初めての場合は粉末が使いよい) 4 漆 (初めての場合はカシュー漆でよい) 5 麻布(12〜3cm四方) 6 ヤスリ・サンドペーパー(各種) 7 その他(製作進行の都度参考にしてください) |
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革鍔の材料は水牛の革ですので湿気などで変形しやすくなっています。まず変形している場合は形を整える必要があります。矯正器は市販されていますが高価なものなので作ってみました。 それぞれ座金にボルトとナットを溶接しました。材料費はDIYで約810円。矯正に時間がかかるでしょうが、板などでも可能でしょう。 |
このように挟んで締め付けるだけですので、工夫次第で使い勝手の良いものが出来ると思います。 矯正器の材料によっては、締め付け時に傷がつく場合がありますので布や板を挟むとよいでしょう。 |
今回作った矯正器は10枚用ですのでボルトは長いものにしていますが、取り付けや取り外しに時間がかかりますので好みなどで決定してください。 なお、矯正器まで必要ないという方は次の工程からどうぞ。 |
軽く波を打っていましたが数時間で、ほぼ平らになりました。もっと長時間挟んでおくとか、面倒ですが使用しないときは挟んで保管しておくといいでしょう。 なお、革ですから水や蒸気など水分でもどすことは絶対にしてはなりません。 |
裏面はそのままでもよいのですが、表裏あまりに差があるのでカシュー漆を塗りました。まず、膠で麻布を貼ってから塗ってください。好みでこのように模様を入れるのもよいのですが、本題ではありませんので詳細は省略します。 | 鍔ごときに武具用の鮫革は勿体ない?のでクラフト用を用意しました。 しかし、ものすごい色合いです・・・ |
クラフト用という経験のないものをやると先が読めないのですが、状況を見ながら臨機応変にやっていこうと思います。 まず、裏は「このままでは剥がれやすい」とも思えますし「接着しやすい」とも思えます。さて、どちらなのか・・・やっぱり、やってみないと分からないので取り敢えず毛羽立ちを取ってみました。 普段は武具用しか扱わないので、なぜ鮫革に毛羽立ちがあるのか分かりません。もしかしたら、わざわざ貼り付けてあるのでしょうか? 本来は引っ張って伸ばすものなのですが、伸びないところを見るとやはり貼り付けてあるのかも知れません。 |
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武具用は裏の「はつり」が必要ですがクラフト用はどうなのでしょう・・・? 左は仕上げサンダーを当ててみました。画像では判断が付きません。 |
表はあまりにすごい色なので武具用と同じように研いでみました。通常の石目よりまだ高いところで左の状態です。さらに研ぐと少しは落ち着くかも知れません。 | |
それぞれを予定の革鍔に巻いて、型枠にはめて様子を見ました。 研いだ方もイマイチですが、研いでいない方は「恥ずかしくて使えない」ような状態です。 素材の着色を無視して、もう一度塗り直してから研いだら「見るに耐える」ものになるかも知れません。 |
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少しだけ研いだところです。 | まったく研がない状態です。 |
拡大してみました。 (型枠は板を「鍔直径+革の厚み+α」に切り抜いています) |
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